せっかくの権利を使いにくい

全ての病院において定員ぎりぎりの人数でやっているのかどうかはわかりませんが、産休などの制度があっても実際に産休に入る看護師さんとしては、肩身の狭い思いをしている人が少なくないようです。余裕のあるスタッフ数で職場を回しているのであれば、普段から有給を取ることも連休を取ることもできます。しかしながら、実際の看護師さんたちの現場では有給を取りたくても取れなかったり、連休なんて周りの目があるから取れない、というのが本当のところだと思います。せっかくの権利を気持よく利用できない環境というのでは、やはり出産した後も同じ病院で勤務したいと思う気持ちがあったとしても、その後の育児との両立のことなどを考慮すると、転職という答えを導き出さざるを得ないのでは?と感じてしまいます。
正直なところ、他のスタッフにしわ寄せが来ない仕事でも、子どもの病気等で休んでしまうと、やはりいい顔をされないことが多いようです。何度か続いたり、入社したてという時期なら退職せざるを得ないこともあるかもしれません。そういったことを考えると、やはり一人の看護師に対しての担当患者が割り当てられている職場では周りに迷惑がかかるということもわかります。ですが、しわ寄せがくるから長期休暇を取る人に対して嫌な顔をしたりすることは、せっかくの権利を使えない状況にしているばかりでなく、自分自身もせっかくのこうした権利を使いにくくなります。長期休暇を取得する同僚に対して、もっとおおらかな気持ちでいられるような職場環境を作ることも必要なのかもしれません。